こんにちは。
からだラボ整体院NAGASAKIです。
今回は、40代後半男性・左母指の痺れ を主訴に久しぶり(半年以上ぶり)に来院された方の症例を紹介します。
「最近ずっと親指がビリビリする」
「仕事中に細かい作業をすると悪化する」
「首や肩がつまっている感覚が抜けない」
そのような状態でご相談いただきました。
この方は以前から肩こり・背中の張りで定期的に来院されていましたが、半年ほど間隔が空いてしまったとのこと。
しかし、問診と検査を進めていくと、単なる肩こりではなく、
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■ 1:左母指の痺れの背景にあった “全身の可動域減少”
検査を行うと、思っていた以上に可動域が狭くなっていました。
● 肩関節:挙上・外転ともに左右差大
左腕を上げた時に引っ掛かる感覚が強く、肩甲骨の動きが滑らかではありませんでした。
● 肩甲骨:右は下がりやすいが、左は引き上げ固定
写真を撮影すると…
左肩が明らかに右肩より上がっている状態
=肩甲骨が正しく下方回旋できず、周囲の筋肉が常に引っ張られている状態でした。
● 頸部:回旋・側屈どちらも制限
とくに左側屈(左耳を左肩に近づける動き)が極端に狭く、
左頸部の神経出口部が狭くなっている可能性 がありました。
● 下半身:股関節・足関節の硬さ
腰〜骨盤の安定性が低下し、
結果として体幹が右に流れ、体全体でバランスをとっている状態。
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■ 2:筋緊張の特徴:右僧帽筋上部・右肩甲挙筋が鉄板のよう
痺れは左側ですが、
著明な緊張は右側に出ている という点が非常に重要です。
理由は、
◎ 左肩が上がっている → 右肩は下制して支え続ける
→ 右僧帽筋上部・肩甲挙筋に負担が集中
→ バランスの乱れがさらに首の神経を圧迫しやすい状態に
人間の身体は左右どちらかが崩れると、もう片方で補正する特徴があり、
その “代償” が今回のようなアンバランスな筋緊張につながります。
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■ 3:左母指(親指)の痺れの原因候補
痺れの原因は複数考えられますが、今回の状態から特に疑われたのは以下の通りです。
● ① 頸椎の神経圧迫(C6領域)
母指の痺れは C6神経根 が関連することが多く、
首のゆがみ・可動域の狭さから最も可能性が高いと判断しました。
● ② 斜角筋・肩甲挙筋の過緊張
これらは神経・血管の通り道を圧迫しやすく、
右側の過緊張が左側の神経ストレスを誘発するケースもあります。
● ③ 肩甲骨の挙上固定
肩甲骨が上がったまま固まると神経の出口が狭くなり、
首から腕へ流れる神経が影響を受けやすくなります。
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■ 4:施術内容(初回)
◎ ① 写真分析による姿勢確認
肩の高さ、肩甲骨の位置、顔の向き、骨盤の傾きなどを細かく観察。
◎ ② 肩甲骨の下制・内転の誘導
左肩甲骨が上がったまま動かない状態だったため、
肩甲骨の正しい位置に戻す施術 を重点的に実施。
◎ ③ 右僧帽筋・肩甲挙筋のリリース
過緊張を丁寧に緩め、
「右にだけ負担がかかる身体バランス」をリセット。
◎ ④ 頸椎の可動域改善
特にC5–C6周囲の滑走性を改善し、
神経の通り道を広げるアプローチを行いました。
◎ ⑤ 背骨・骨盤の調整
体幹が右に流れやすい癖があったため、
左右差の調整と安定化を実施。
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■ 5:施術後の変化
施術後、以下のような変化が見られました。
左肩が自然に下がり、左右差が減少
頸部の側屈、回旋が明らかに改善
右肩の張りが軽減
左母指の痺れが 半減
呼吸が深くなったと本人が実感
まだ完全に痺れが消失したわけではありませんが、
可動域の改善に伴い神経ストレスが減ったことは明らかです。
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■ 6:セルフチェック(自宅で簡単に確認できます)
以下の項目に3つ以上当てはまる人は、
首〜肩甲骨周りの神経圧迫の可能性が高いです。
【神経ストレスセルフチェック】
1. 親指〜人差し指にしびれ・違和感がある
2. 首を後ろに倒すと腕に違和感が走る
3. 左右どちらかの肩が上がっている
4. 肩甲骨が内側に寄せにくい
5. 片側の肩だけ異常にこる
6. 長時間のデスクワークで症状が悪化する
7. 朝より夕方の方が痺れが強い
8. 深い呼吸がしにくい
該当数が多いほど、
「頸椎・肩甲骨由来の痺れ」の可能性が高まります。
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■ 7:患者様の声(いただいた内容を基に構成)
> 『半年ぶりに来たら、身体がここまで硬くなっているとは思いませんでした…』
左の親指がずっとビリビリしていて、仕事に支障が出るレベルでした。
写真を撮ってもらって、肩の高さがここまで違っていると知り衝撃を受けました。
施術後、首が回るようになり、呼吸もしやすくなりました。
痺れも半分ほど軽くなり、このまま続ければ良くなる手応えを感じています。
放置していた半年間のツケが出た気がします。
定期的にケアする重要性を身をもって実感しました。
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■ 8:まとめ:痺れは放置すると回復が長期化します
今回のケースのように、
肩が上がる
肩甲骨が動かない
首の動きが悪い
片側だけ異常に張る
こうした姿勢の乱れは 神経を圧迫し、痺れにつながる典型的なパターン です。
痺れは「ただのコリ」よりも回復に時間がかかるため、
早めに対処することが非常に大切です。
同じような症状でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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